相談者への対応
相続の相談に見える方は女性が多いように思われます。
それはご自分が相続人になる可能性が高いことをご存じだからでしょう。また、高齢になるほど関心が高くなるのは「相続税」です。しかしながら、税務は関与できる分野ではないので、あらましの説明にとどめましょう。個別に相談されたい方は税理士さんの紹介をおすすめします。
相談に見えられる女性は年齢に関係なく身だしなみに気をつけていらっしゃいます。たとえば髪型。あきらかに美容室へ行かれたようであれば、「なかなかお似合いですね」、とほめてさしあげるのもよいでしょう。
ブローチなども大きめのものをつけていれば、それにも一言。「よく目立ちますね。アゲハ蝶がモデルでしょうか」、もよいかと思われます。
冬になると襟巻をされる方も多いと思われます。うさぎ、きつねなどをよく見かけます。おおげさにほめる必要はありません。わざとらしくしないことがたいせつです。
また、旅行好きの方でしたら、こちらが聞き役に回ってあげることもよいかと思われます。印象的だった国や地方、その土地の料理や風習も聞いてみてはいかがでしょう。
このようにささいなことから話を始めて距離をちぢめて、本題へ入ってはいかがでしょう。いきなり本題へ入っても、ほとんどの方は相続相談ははじめてでしょうから、なかなか核心にはたどり着けないものです。
そこで雑談的な事から入って相談者の気持ちを落ち着かせるのは、なかなか効果的です。雑談の名手をめざしてみてください。
そのための方法としては、ラジオと新聞をおすすめします。ことにラジオは意外な話題を提供してくれるものです。そしてこれは、と感じるものがあれば、メモをしておくことです。
また新聞は切り取るか、コピーして保存しておくことよいでしょう。どこで何の役に立つかわかりません。
戦争体験をお持ちの高齢者もまだいらっしゃいます。その方とも上手な会話ができれば依頼される可能性が高まるものと思われます。依頼には結びつかなくても、よい印象を持ってもらえるものです。
雑談は宝の山です。めんどうがらずに話し相手になれる工夫をしてみてください。私の体験からは、女性と高齢者は話を聞いてもらいたい方が多いようです。